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とある革職人のコバ磨き

コバの処理とは

“コバ”とは革の切断面のことです。
コバを処理するというのは、その断面に染料を塗ったり樹脂を塗って磨くなどの作業を行うことで切りっぱなしの断面を綺麗に、さらに耐久性などを持たせる処理のことをいいます。

革小物ハンドメイドSwitch.itの革カードケースのコバ
市販の革製品では、このように革を切断した状態のものをを処理しているものはほとんど見られません。だいたいの製品は“ヘリ返し”といって、革の断面を内側に折り返し断面を覆い隠すように処理する方法を用いています。
どちらの手法が優れているとは言い切れません。本工房では、コバ磨きの手法を用いています。“ヘリ返し”の技法に比べ“コバ磨き”の技法は作業に時間を要するのではないかと思います。

コバ磨きの方法

コバを磨くといってもその方法は、工房や職人によってまちまちで決まったやり方はとくにありません。私も独学で、現段階でベストだと思う方法で行っています。

本工房のコバの磨き方

本工房では、天然の材料を使用した革小物を制作するという理念のもと、断面に科学染料や合成樹脂を使用したコバの処理を行っいません。
タンニン鞣しの芯通しの革材を使用しているため、染料を使用しないでも切り目の仕上げが綺麗になるようになっています。
コバの処理剤には、天然素材である海藻のフノリ(布海苔)を使用しています。フノリは、乾燥した状態で売られていますが、それをお湯で煮出して使用します。床面の処理にも使用します。
それでは、本工房でのコバの処理を見ていきます。

革を準備。今回はキャメルと緑で行います。

床面をヤスリ掛け

ゴムのりを塗布

革をローラーで圧着

面取りをすることもあります。

フノリを塗布します

一回目の磨き

ヤスリがけ

2回目のフノリ塗布

二回目の磨き

コバ磨き完成

完成

ここで納得いかなければ、またヤスリ掛けをするか、ふのりを再塗布して磨きを繰り返します。
ヤスリ掛けの段階で、いかに平滑にするかがキモです。制作手順を考えて革を張り合わせた後に断面を切断をする、ゴムのりを塗りすぎないようにするなど工夫が必要だと思います。

キャメル革も完成

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